看板を降ろす
今日の阿東は雪模様。
はるひ苑地福は建築上の不具合から
今年の7月に仁保にお引越しして、
グループホームとしての営業を終えておりました。
しばらく本社として利用しておりましたが
明日で地福から撤退することになり、
最後の片付けに追われています。
四季を通じてどこかで草木が花や実をつけるようにしつらえて
いる素晴らしい庭。
本当に素晴らしい。
今日は看板を降ろしました。
がらんどうの苑内。
かつては毎日にぎやかに、ここで
色々なドラマが繰り広げられました。
あの頃の喧騒が聞こえてきそうです。
今はひっそりとたたずんでいるばかりです。
はじめてはるひ苑に来た時のことを思い出します。
そこには古民家で自然に暮らしているお年寄りの
姿がありました。
どうしてここにいる必要があるの?と質問したくなるほど、
自然な姿でした。
認知症で家では色々あって・・と説明を受けないと分かりませんでした。
今までの介護施設のイメージを一新していて、認知症であろうが
普通に暮らせて、ここはなんて素敵なんだ、と思いました。
そして、帰ってきてこの仕事をしよう、と決意したこと。
ここだからこそ、と思ったし、今もそう思っていること―。
ここでたくさんの素敵な出会いがあり、そして別れがありました。
ここで一生懸命皆で旅立つ人の最期を見送り、送り出してきました。
本当にたくさん笑い、たくさん泣きました。
私にとって、はるひの原点。
はるひ苑ははるひ苑津和野、はるひ苑仁保となりましたが、
ここで学んだことははるひにとってかけがえのない財産。
「こんなに利用者さん同士が話をするグループホームは
初めてです」
外部評価員にそう言われて、そういえば、そうか、と。
その温かさがここにはありました。「家」-古民家として
日本人の心に訴えかける力のある家であったこと。
ここではつらいこともたくさんありましたが、今ではいい思い出です。
明日で最後となりましたが、楽しかった思い出と感謝の念は尽きません。
ここは、いつも私の背中を押してくれている、そんな存在なのです。
ありがとう、元祖はるひ苑。
支えてくださった利用者並びに御家族、関係者、地域の皆様、そしてスタッフ、
本当にありがとうございました。
感謝
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